今回はGHQに焚書処分された書籍のうち、「戦記」や「従軍記」と思われる147冊のリストを作成しました。中には外国人の著作もあります。
画像はドイツ人のフランク・ティースが書いた『ツシマ』で、日露戦争の日本海海戦の事が書かれている本です。なぜこのような本が焚書処分にされたのでしょうか。この本は国立国会図書館でデジタル化されているにもかかわらず『国立国会図書館デジタルコレクション』でネット公開がされていません。読む場合は 、国立国会図書館または図書館送信参加館 に行く必要があります。
今回の147冊の本をGHQが没収し戦後の日本人に読めなくさせたのは、第二次大戦の戦勝国にとって都合の悪い内容がこれらの本に書かれているということなのだと思います。いつの時代も敗者には敗者の歴史があり、真実は勝者の歴史と敗者の歴史の双方を読み比べなければ見えてこないのではないでしょうか。
URLが付記されている書籍は「国立国会図書館デジタルコレクション」でネット公開されているもので、誰でもネット環境があれば無料で読むことが出来ますが、ネット公開されているのはわずかに23冊に過ぎません。国立国会図書館は著作権満了の書籍は公開する方針を打ち出していますが、以下書籍の多くはネット公開されるべきながら、現状では上記の図書館送信参加館に行かないと読むことができません。
タイトル | 著者・編者 | 出版社 | 国立国会図書館デジタルコレクションURL | 出版年 |
アッツ軍神部隊 闘魂記 | 佐野 康 | 泰明調社 | ||
天降る神兵 | 佐藤 武 | 教育図書出版社 | ||
アリューシャン戦記 | 杉山吉良 | 六興商会出版部 | ||
アリューシャン襲撃戦記 | 深沢幹造 | 大和書房 | ||
或る帰還兵の思い | 棟田 博 | 協栄出版社 | ||
生野の挙兵 | 萩原新生 | 皇国青年教育協会 | ||
偉人二等兵 | 山中峯太郎 | 東洋堂 | ||
一兵の見たる旅順要塞戦 | 亀谷浤夫 | 鏡水書院 | ||
一等兵戦死 | 松村益二 | 春秋社 | ||
一等兵の征露日記 | 大沢 径 | 大沢 径 | ||
馬と特務兵 | 田村元劭 | 教材社 | ||
馬と兵隊 | 後藤荘四郎 | テンセン社 | ||
海の荒鷲奮戦記 | 高木義賢 | 大日本雄弁会講談社 | ||
海の少年飛行兵 | 与田準一 | 大和書店 | ||
海鷲実戦記 | 読売新聞社 編 | 興亜書院 | ||
応召兵 | 森伊佐雄 | 大新社 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1460367 | 昭和19 |
大村兵談 | 野村政夫 | 天祐書房 | ||
思い出の戦線 戦傷将兵の手記 | 原 四郎 | 春秋社 | ||
海軍航空戦記. 第1輯 | 海軍航空本部 編 | 興亜日本社 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1460282 | 昭和19 |
海軍従軍記 珊瑚の華 | 間宮茂輔 | 三田文学出版部 | ||
海軍戦記 第二輯 | 大本営海軍報道部 | 興亜日本社 | ||
海軍陸戦隊上海戦闘記 | 有馬成甫 | 海軍研究社 | ||
海国兵談秘記 歴史小説 | 野村政夫 | 愛読社 | ||
海戦 : 大東亜海戦記 | 読売新聞社 | 読売新聞社 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1460415 | 昭和17 |
海底戦記 | 山岡荘八 | 第一公論社 | ||
囘天艦長甲賀源吾伝
: 附・函館戦記 | 石橋絢彦 | 甲賀源吾伝刊行会 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1208999 | 昭和7 |
海兵陸を征く | 和田俊正 | 好文館書店 | ||
歌集 一兵として | 遠藤達一 | 芸林発行所 | ||
ガダルカナル島血戦記 ルンガ河 | 斉藤勝美 | 鱒書房 | ||
帰還兵と花嫁 | 新田義夫 | 霞ヶ関書房 | ||
機銃兵 | イマアス | 洛陽書院 | ||
帰順兵 | 高垣金三郎 | 三省堂 | ||
帰順兵記新しき旗 | 三浦新一郎 | 増進堂 | ||
騎兵挺身隊 | 森田藤五郎 | 博文館 | ||
高射砲戦記 | 田中新三郎 | 南北書園 | ||
皇兵 | 山中峯太郎 | 同盟出版社 | ||
工兵隊進撃 | 和泉 恭 | 晴南社創立事務所 | ||
工兵の父 | 神戸雄一 | 新興亜社 | ||
工兵の本質 | 石割平造 | 霞ヶ関書房 | ||
五人の斥候兵 | 田坂具隆 | モダン日本社 | ||
産業戦士文学集 俺は兵隊に行く | 橋本重遠 | 安土書房 | ||
詩集 海の少年飛行兵 | 与田準一 | 大和書房 | ||
詩集 百万の祖国兵 | 近藤 東 | 無何有書房 | ||
詩集 兵魂 | 福島青史 | 軍事界社 | ||
思想決戦記 | 水野正次 | 秀文閣書房 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1450655 | 昭和18 |
銃剣は耕す | 桜井忠温 | 新潮社 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1258865 | 昭和7 |
従軍記者の見たる 日露戦争裏面史 | 新聞之新聞 編 | 精華書房 | ||
従軍記と画 戦塵 | 小林喜代吉 | 刀江書院 | ||
銃後戦記北部東部篇 | 毎日新聞社 編 | 毎日新聞社 | ||
上等兵と支那人 | 中谷英雄 | 清教社 | ||
少年航空兵の手記 | 野口 昻 | 中央公論社 | ||
少年戦車兵物語 | 佐藤武 | 東亜書院 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1717035 | 昭和17 |
少年戦車兵 : 若き鉄獅子 | 佐藤隆秀 | 文憲堂 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1720085 | 昭和17 |
少年戦車兵 | 藤田実彦 | 目黒書店 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2627831 | 昭和17 |
少年戦車兵魂 | 本間楽寛 | 錦城出版社 | ||
少年通信兵魂 | 炭谷不二男 | 文淵閣 | ||
少年兵魂 | 松本要蔵 | 研文書院 | ||
神兵大東亜陸戦記 | 読売新聞社編 | 読売新聞社 | ||
神武の兵 | 北村一夫 | 教学社 | ||
水兵の眼 | 井上康文 | 文園社 | ||
進め陸軍少年兵 | 佐野康, 藤本弘道 | 開発社 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1720082 | 昭和19 |
征野千里 兵士の手記 | 谷口 勝 | 新潮社 | ||
征野二年、弾痕、兵車行* | 松田利通 斎藤鉄太郎 大槻隆伎 訳 | 潮文閣 | ||
赤軍から見たノモンハン戦闘 赤軍戦車旅団全滅 | 富田邦彦 | 新興亜社 | ||
浙贛作戦 従軍記 | 森山三郎 | 博聞堂 | ||
セレベス海軍戦記 | 湊 邦三 | 興亜日本社 | ||
戦記南海封鎖 | 津村敏行 | 海洋文化社 | ||
戦記物語研究 | 福田久道 編 | 六芸社 | ||
戦車戦記 | 藤田実彦 | 東京日日新聞社 | ||
戦陣雑記兵の闘魂 | 石原明太郎 | 国際情報社 | ||
潜水艦戦記 | 平手 朗 | 朝日新聞社 | ||
先生兵隊の手記
: 軍教一如 | 前原香 | 第一出版協会 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1460794 | 昭和17 |
空翔る神兵 | 古川真治 | 東亜書林 | ||
空の少年兵戦記 灯 | 倉町秋次 | 興亜日本社 | ||
空の少年兵 | 倉町秋次 | 興亜日本社 | ||
第三師団従軍記 動乱の支那から | 石原由三郎 | 金剛石社 | ||
大東亜戦記 我が将兵はかく戦えり | 松村又一 | 鬼沢書店 | ||
大東亜戦争海軍戦記.
第3輯 | 大本営海軍報道部 編纂 | 興亜日本社 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1907051 | 昭和18 |
大東亜戦争海軍戦記.
第4輯 | 大本営海軍報道部 編纂 | 興亜日本社 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1907184 | 昭和19 |
大東亜戦争陸鷲戦記 | 航空文学界 編 | 大日本雄弁会講談社 | ||
短歌戦記 | 山上次郎 | 八雲書店 | ||
男装従軍記 | 永田美那子 | 日本評論社 | ||
血煙、剣と筆 | 安川隆吉 大竹末吉 | 戦記名著刊行会 | ||
忠孝両全 田名少尉の戦死 | 井上文成 | 愛国心之華 | ||
中隊長の戦闘日記 | 本庄勢兵衛 | 読売新聞社 | ||
青島戦記* | 朝日新聞合資会社 | 朝日新聞合資会社 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/953110 | 大正4 |
ツシマ:日本海海戦記 | フランク・ティース | 大観堂 | ||
泥濘二百八十里 帰る兵隊 軍服の聖者 | 前山賢次 難波虎一 津野田是重 | 潮文閣 | ||
鉄道挺身隊戦記 | 河口 豪 | 陸運研究社 | ||
転向手記帰る兵隊 | 難波虎一 | 大洽社 | ||
督戦隊 列国記敗戦 | 別院一郎 | 潮文閣 | ||
渡洋爆撃隊実戦記 | 海軍省黒潮会 | 非凡閣 | ||
南支を征く、征野に祈る、 青島戦記*、北清観戦記* | 小林房一、中山正雄、 大阪朝日新聞、 坪谷善四郎 | 潮文閣 | ||
肉弾*、銃後*、銃剣は耕す* | 桜井忠温 | 潮文閣 | ||
日露戦争思い出の記: ミスチェンコ騎兵大集団営ロ逆襲実話 | 黒沢礼吉 編 | 不明 | ||
日本海海戦 我水兵の実戦記 | 東京朝日新聞社 編 | 東京朝日新聞社 | ||
日本海軍戦記 怒濤 | 寺島柾史 | 日本公論社 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1056247 | 昭和14 |
日本闘魂記 | 小田 進 | 人文閣 | ||
日本農兵戦争 | 清水宣雄 | 農村問題研究所 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1462805 | 昭和15 |
ニユーギニア血戦記 | 岡田誠三 | 朝日新聞社 | ||
ノモンハン実戦記 | 樋口紅陽 | 大東出版社 | ||
ノモンハン実戦記 続 | 樋口紅陽 | 大東出版社 | ||
ノモンハン戦車殲滅戦記 | 草場 栄 | 鱒書房 | ||
敗走千里、鉄血*、 海戦目録、南京空襲、 野戦郵便局 | 陳登元、猪熊敬一郎 小笠原長生 千田貞敏 木村秋生 | 潮文閣 | ||
バタアンコレヒドール戦記 砲車小隊長の手記 | 中山富久 | 協栄出版社 | ||
春の戦闘記 | 中村春台子 | 春秋社 | ||
比島従軍記 | 朝日特派員西川佳雄 | 興亜書院 | ||
白虎隊戦記 もぐら兵隊 | 公家 裕 | 愛読社 | ||
白虎部隊 血煙 剣と筆 | 秦賢助 安川隆治 大竹末吉 | 潮文閣 | ||
風雲回顧談、兵庫行、 旅順閉塞* | 大月隆仗 桃陰 | 戦記名著刊行会 | ||
福山航空兵大尉 | 野口 昂 | 中央公論社 | ||
富士勇士 上海血戦記 | 藤沢建之助 | 富山日報社 | ||
吹雪の中の兵隊 | 関波啓悦 | 文政同志社 | ||
兵営村の少年 | 南条三郎 | 文昭社 | ||
兵屋記 | 板東三百 | 新太陽社 | ||
兵学より見たる川中島の戦 | 井上一次 | 日本出版社 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1460443 | 昭和17 |
兵車行 | 林 泉 | 第一出版社 | ||
兵車行 :
兵卒の見たる日露戦争* | 大月隆仗 | 敬文館 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/774461 | 明45 |
兵隊先生 | 森川賢司 | 新小説社 | ||
兵隊とともに | 栗林農夫 | 改造社 | ||
兵隊の地図 | 火野葦平 | 改造社 | ||
兵隊の花園 | 玉井政雄 | 文芸社 | ||
兵隊物語 | 栗井家男 | 翼書房 | ||
兵站戦記 | 朝原吾郎 | 東亜書房 | ||
兵站に戦う | 北出純雄 | 国民社 | ||
兵団防空の研究 | 大谷清麿 | 軍事界社 | ||
兵とその家族 | 関田生吉 | 厚生閣 | ||
砲兵部隊、新支那の光、 鉄蹄夜話* | 後堂壮志郎 木村秋生 田上治三郎 | 潮文閣 | ||
放列バタアン砲兵戦記 | 中山富久 | 育英書店 | ||
北清観戦記* | 坪谷善四郎 | 文武堂 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/774468 | 明治34 |
補充兵 | 南部四郎 | 興亜書院 | ||
マライ、スマトラ建設戦記 | 昭南新聞記者会 | 第一公論社 | ||
マレー戦線 大東亜戦記 | 河出書房編輯局 | 河出書房 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1042000 | 昭和17 |
マレー血戦 カメラ戦記 | 影山匡男 | アルス | ||
満州派遣歩兵第四十七聯隊 聖戦記 | 大江一二三 | 歩兵第四十七聯隊 | ||
民族の闘魂 | 谷口栄業 | 日の出書院 | ||
麦と兵隊 | 火野葦平 | 改造社 | ||
無敵日本海軍兵 | 内田丈一郎 | 鶴書房 | ||
名将兵談 | 大場弥平 | 実業之日本社 | https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1240061 | 昭和13 |
もぐら兵隊 | 公家 裕 | 愛読者 | ||
燃ゆる闘魂 | 松村白南 | 立誠社 | ||
野戦兵器 | 荘司武夫 | ダイヤモンド社 | ||
山ゆかば 武漢攻略戦記 | 山本和夫 | 河出書房 | ||
遊撃戦記 | 森 洋一 | 鮎書房 | ||
陸軍特別志願兵 | 森下三男 | 立川文明堂 | ||
陸の少年兵 | 清閑寺 健 | 日本国防協会 | ||
我等の少年戦車兵 | 水島周平 | 田中誠光堂 |
なお、以下の書物は復刊されており、比較的手に入りやすくなっています。
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ブログ活動10年目の節目に当たり、前ブログ(『しばやんの日々』)で書き溜めてきたテーマをもとに、昨年(2019年)の4月に初めての著書である『大航海時代にわが国が西洋の植民地にならなかったのはなぜか』を出版しています。
通説ではほとんど無視されていますが、キリスト教伝来以降ポルトガルやスペインがわが国を植民地にする意志を持っていたことは当時の記録を読めば明らかです。キリスト教が広められるとともに多くの寺や神社が破壊され、多くの日本人が海外に奴隷に売られ、長崎などの日本の領土がイエズス会などに奪われていったのですが、当時の為政者たちはいかにして西洋の侵略からわが国を守ろうとしたのかという視点で、鉄砲伝来から鎖国に至るまでの約100年の歴史をまとめた内容になっています。
読んで頂ければ通説が何を隠そうとしているのかがお分かりになると思います。興味のある方は是非ご一読ください。
無名の著者ゆえ一般の書店で店頭にはあまり置かれていませんが、お取り寄せは全国どこの店舗でも可能です。もちろんネットでも購入ができます。
内容の詳細や書評などは次の記事をご参照ください。
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