支那事変(日中戦争)

蒋介石が日本軍と上海で戦いたかった理由~~第二次上海事件

前回の歴史ノートで、一九三七年七月七日の盧溝橋事件からわずか三週間の間に多くの日本人が虐殺されたことを書いた。とりわけ七月二十九日の通州事件では通州の在留日本人・朝鮮人三百八十人のうち二百六十名が惨殺されたのだが、このような大事件に世界がど...
人種・民族

『有色民族の復興と其経済的自決』(GHQ焚書)を読む その1

今は「白人」と「有色人種」とを対比して、歴史や世界情勢が論じられることは皆無に近いのだが、戦前にはそのような視点で書かれている本は少なからずあり、そのいくつかがGHQによって焚書処分されている。 今回は昭和十二年に刊行された宮田光雄著『有色...
支那事変(日中戦争)

盧溝橋事件の後の和平交渉がうまく行かなかったのはなぜか

教科書における盧溝橋事件の解説 昭和十二年(1937年)七月七日深夜に起こった盧溝橋ろこうきょう事件を発端としてわが国と中国との間の武力衝突が拡大していったのだが、たとえば『もういちど読む山川日本史』には次のように解説されている。…七月七日...
ユダヤ人

「ユダヤ」関連のGHQ焚書5 『英・米・露に於けるユダヤ人の策動』その2

アメリカにおけるユダヤ勢力 前回に続き『英・米・露に於けるユダヤ人の策動』を採り上げることとする。二〇二一年のデータによると世界のユダヤ人人口は千五百十七万人で、イスラエルには六百八十七万人、米国六百万人と、この二国に集中しているのだが、同...
戦争と共産主義

ゾルゲ諜報組織はアメリカまで伸びていた

チャールズ・ウィロビー少将はダグラス・マッカーサー大将の情報参謀で、戦後はGHQ参謀第2部 (G2) 部長として対日謀略や検閲を担当したが、わが国で共産主義勢力を増長させようと動いていた民生局(GS)のチャールズ・ケーディス大佐と対立した人...
ユダヤ人

GHQが焚書処分した「ユダヤ」関連書物5 『英・米・露に於けるユダヤ人の策動』その1

戦後のわが国では「ユダヤ」について学ぶ機会がほとんどなかったのだが、GHQ焚書のリストをみると、「ユダヤ」関連本が数多く存在し、そこに書かれている内容は戦後の日本人に知らされてこなかった内容のものが極めて多いのである。 今回紹介させていただ...
戦争と共産主義

昭和七年以降日本共産党でリンチ事件が頻発した事情

前回の「歴史ノート」記事の最後に、昭和八年(1933年)の十二月に日本共産党の宮本顕治・袴田里見らが仲間をリンチにかけて殺害した「日本共産党スパイ査問事件」のことを書いた。この事件で日本共産党中央委員であった大泉兼蔵と小畑達夫の二名がリンチ...
大東亜戦争・第二次世界大戦

『マレー血戦 カメラ戦記』(GHQ焚書)を読む 2

前回の記事で『マレー血戦 カメラ戦記』のジットラ陣地突破まで記事の一部を紹介させていただいたが、今回はその続きである。著者の影山匡勇は支那戦線も経験したが、その時は泥水を飲み草を食べたのだそうだがマレー戦線ではどうであったのか。豊かな食糧を...
戦争と共産主義

特高警察の取調べの際に用いられた暴力はどの程度のものであったのか

このブログで宮下弘の『特高の回想』の文章を何度か引用させていただいたのだが、この本を読むまでは「特高(特別高等警察)」という存在は悪いイメージしかもっていなかった。その理由は、「日本軍」と同様に「特高」という存在が、戦後の長きにわたりマスコ...
大東亜戦争・第二次世界大戦

『マレー血戦 カメラ戦記』(GHQ焚書)を読む 1

従軍作家や従軍記者、従軍カメラマンなどは、比較的安全な場所で取材するものだと思っていたのだが、マレー戦線に従軍した朝日新聞特派員の影山匡勇はかなり危険な場所を兵とともに進軍している。 彼はマレー上陸作戦の先陣として未踏のジャングルを切り開い...
戦争と共産主義

中国共産党に繋がる諜報ルートが解明できなかった事情

前回の「歴史ノート」で多くの共産主義者からの転向組が陸軍に入り込んだことを書いた。そしてその前の記事で、ゾルゲ諜報団が一斉に逮捕されたことを書いたのだが、特高は併行して中国共産党に繋がる諜報ルートの解明にも動いていた。中国共産党に繋がる諜報...
スパイ・防諜

GHQが焚書処分した『アメリカの対日謀略史』を読む

戦後出版された書物には、第二次世界大戦における戦勝国がわが国に対してどのような謀略をしかけていたかについてまとめられた書物は皆無に近いと思うのだが、戦前戦中にはそのようなテーマで書かれた本は少なくなかったし、新聞にも詳しく解説されていた。 ...
戦争と共産主義

陸軍に共産主義からの転向者が入り込んだ影響

前回の「歴史ノート」で『近衛上奏文』の内容について紹介させていただいたのだが、近衛内閣のブレーンには多くの共産主義者がいたのは近衛の人脈に問題があり、近衛自身が重要人物を政治の中枢に引き込んでしまったといえる。ついでに言うと、軍部の中枢部に...
中国関連

GHQが焚書処分した支那事変(日中戦争)写真集 その2

前回はGHQによって焚書処分された支那事変(日中戦争)の写真集からいくつかの画像を紹介させていただいた。今回はその続きである。 昭和十二(1937年)年七月七日の盧溝橋事件のあと、支那兵によって日本兵が襲撃される事件が何度も繰り返され、七月...
戦争と共産主義

軍部や官僚に共産主義者が多数いることを昭和天皇に上奏した近衛文麿

以前このブログでソ連のスパイであった尾崎秀実が獄中で書いた手記のことを書いたが、今回はこの尾崎を重用していた近衛文麿が、昭和二十年二月に天皇陛下に上奏した『近衛上奏文』についてその内容を紹介したい。近衛文麿とそのブレーンたち 近衛文麿は学生...
中国関連

GHQが焚書処分した支那事変(日中戦争)写真集 その1

前回はGHQが焚書した満州事変の写真集を紹介させていただいたが、今回はGHQが焚書処分した支那事変(日中戦)争写真集について書くことと致したい。 昭和十二年七月の盧溝橋事件以降しばらくは「北支事変」という呼称が用いられたが、戦線が拡大してい...
戦争と共産主義

ゾルゲ諜報団の一斉検挙と戦後日本の言語空間

前回の記事で、北林トモの供述に基づき宮城与徳が逮捕されたのち、宮城は仲間のこと等について固く口を閉ざしていたことを書いた。では何がきっかけで、宮城が供述を始めることになったのか。宮城与徳が自白した経緯 特高の宮下弘著『特高の回想』には次のよ...
満州関連

GHQが焚書処分した満州事変写真集

満州事変は昭和六年(1931年)九月十八日に起きた柳条湖事件に端を発し、関東軍による満州全土の制圧を経て昭和八年(1933年)五月三十一日の塘沽協定成立に至る日支間の武力紛争をいうが、GHQ焚書のリストの中に満州事変に関する写真集は『満州事...
戦争と共産主義

ゾルゲ、尾崎秀実らが一斉検挙に至った経緯について

前回の歴史ノートでソ連のスパイ活動をしていた尾崎秀実が獄中で記した手記の一部を紹介した。この尾崎秀実を自白させたのは特高第一課係長であった宮下弘という人物だが、特高はその前に、アメリカ共産党員の宮城与徳を自白させてゾルゲや尾崎がスパイ活動を...
中国関連

『満州戦線 ペン画集』(GHQ焚書)を読む

GHQ焚書リストで満州関連の本を探していたら、『満州戦線 ペン画集』という本が目にとまった。少し読んでみると満州戦線の様子や満州の建物や自然風景が描かれており、どの絵も素晴らしい作品ばかりである。今回はこの本を紹介させていただく。『満州戦線...
戦争と共産主義

コミンテルンのスパイ・尾崎秀実にとっての第二次世界大戦

今回はゾルゲ事件の首謀者の一人として昭和十六年(1941年)に逮捕され昭和十九年(1944年)に死刑に処された尾崎秀実おざき ほつみが、昭和十七年(1942年)三月か四月頃に獄中で書いた手記に記されている内容の一部を紹介させていただくのだが...
中国関連

原口統太郎『支那人に接する心得』(GHQ焚書)を読む 2

今回は原口統太郎著『支那人に接する心得』の紹介の二回目である。一部しか紹介できないのは残念だが、この本は『国立国会図書館デジタルコレクション』でネット公開されているので、誰でもPC等で読むことが出来る。惜しみなく金を撒け 前回記事では、支那...
戦争と共産主義

関東軍はコミンテルンの工作活動の重要な対象であった

張作霖爆殺事件 以前このブログで、昭和三年(1928年)六月四日に起きた「張作霖爆殺事件」について三回に分けて書いた。 通説では日本軍(関東軍)が張作霖を暗殺したとされているのだが、ソ連の機密文書ではソ連が実行し日本人の仕業に見せかけたもの...
中国関連

原口統太郎『支那人に接する心得』(GHQ焚書)を読む 1

今回はGHQ焚書のリストの中から本のタイトルに「支那人」を含む書籍を探していると、原口統太郎著『支那人に接する心得』という本が見つかった。今回はこの本の内容を紹介させていただくこととしたい。支那に四十年以上暮らした原口統太郎 原口統太郎につ...
戦争と共産主義

二・二六事件と中国の西安事件でわが国が戦争に引き込まれる準備が整った

昭和十年(1935年)七月から八月にかけて第七回コミンテルン大会が開催されたが、この大会の後でわが国と支那で起こった事件を調べてみると、不可解な事件や重大な出来事が相次いでいることに気が付く。これらの事件は、この大会で決議された内容と無関係...
テーマ別焚書

本のタイトルに「日本人」を含むGHQ焚書 『日本人の本領』を読む

今回はGHQ焚書リストの中から、本のタイトルに「日本人」を含む書籍を探してみた。小説もあれば、人物論もあり、偉人のエピソードを集めたものなどいろいろだが、今回紹介したいのは『日本人の本領』という本である。『日本人の本領』 著者の伏見韶望しょ...
戦争と共産主義

昭和天皇が二・二六事件の叛乱軍討伐を命じられた

前回の「歴史ノート」で、竹山道雄が『昭和の精神史』で昭和天皇が二度だけ例外的に御親政を行われたと書いていることを紹介した。その「二度」というのは、「二・二六事件の際と終戦の際」だというのだが、いずれのケースも軍の暴走を止めるには天皇自らが動...
ユダヤ人問題関連

「世界の謎フリー・メーソンとは何!」戦前のユダヤ問題連載記事を読む

戦後はユダヤ問題はほとんどタブー扱いにされてきたために、この問題についてテレビや新聞で知る機会は皆無に近いのだが、戦前の新聞にはユダヤ問題についてしばしば解説されていた。「フリー・メーソン」という名前が当時の新聞にしばしば登場するのだが、こ...
戦争と共産主義

なぜわが国軍隊の暴走を止められなかったのか

これまで、昭和時代の初期に学生や兵士等に赤化工作が行われ、若い世代を中心に共産主義思想が拡がっていったことを書いてきた。このことと日本軍の暴走したことと関係があるのではないだろうか。 一九二八年(昭和三年)のコミンテルン第六回大会で採択され...
ユダヤ人

GHQが焚書処分した「ユダヤ」関連書物4 『虚実と真実の闘い:今次大戦とユダヤ問題』

今回はユダヤ関連のGHQ焚書の中から、『虚実と真実の闘い:今次大戦とユダヤ問題』(昭和十八年刊)を採り上げることとしたい。著者の増田正雄は昭和十一年に発足した国際政経学会の代表者で、この学会はユダヤ研究の出版や講演会を開催していたようだ。増...
戦争と共産主義

コミンテルンは全世界に共産主義を拡散させようとした

これまで、ソ連・コミンテルンがわが国の教育機関や軍隊に対して盛んに赤化工作を行ってきたことを書いてきたが、同様な工作を全世界レベルで行っていた。今回は彼らの世界の赤化工作について書くこととしたい。コミンテルンによる世界赤化工作 一九一七年(...
ユダヤ人

GHQが焚書処分した「ユダヤ」関連書物3 『猶太民族と世界制覇の陰謀』

戦後になってからはユダヤ人研究の書物の出版は極めて少なく、テレビなどでユダヤ人について語られる場合は、いかにユダヤ人が迫害されてきたかという被害者としての側面ばかりが強調され、なぜユダヤ人が世界中で迫害されてきたことについて解説されることは...
戦争と共産主義

コミンテルンによる日本軍への赤化工作を考える

コミンテルン第六回大会の決議内容 「コミンテルン」は「第三インターナショナル」あるいは「国際共産党」とも呼ばれ、世界の共産主義国化のために一九一九年にモスクワで結成された共産主義運動の指導組織であり、日本共産党はコミンテルンの日本支部として...
奈良

大神神社と摂社の大直禰子神社と聖林寺を訪ねて…奈良の廃仏毀釈の旅3

奈良の神仏分離・廃仏毀釈を考える旅の最後の記事になるが、今回は桜井市の大神おおみわ神社(桜井市三輪1422)を中心に書くことと致したい。大神神社と三輪山大神神社 二の鳥居 大神おおみわ神社はわが国最古の神社の一つとして知られ、御祭神は大物主...
奈良

明治初期の神仏分離で談山神社に変身した妙楽寺とその寺宝の行方を訪ねて…奈良の廃仏毀釈の旅2

前回の記事で石上神宮と内山永久寺のことを書いたが、今回はその後訪問した談山たんざん神社のことを中心に書くこととしたい。 奈良県桜井市の南方に拡がる山麓一帯を多武峰とおのみねとよぶが、談山神社(奈良県桜井市多武峰319)はその山頂付近にあり、...
奈良

奈良県が存在しなかった時代に破壊された内山永久寺の跡地を訪ねて…奈良の廃仏毀釈の旅1

以前このブログで奈良の廃仏毀釈や神仏分離について何度か記事を書いたことがある。奈良県は明治九年(1876年)の第二次府県統合で大阪府東部・南部を管轄していた堺県に統合されて「奈良県」の名が地図から消え、さらに明治十四年には堺県が大阪府に編入...
戦争と共産主義

満州事変後に共産主義者が大量に愛国陣営に流れたのはなぜか

前回記事で、昭和初期のわが国で多くの若者が左翼思想に共鳴し、全国の学校だけでなく軍隊にも赤化工作が行われていたことを書いた。当時は私利私欲で動く政治家が政争を繰り返し、庶民は貧困に喘ぐ状況が続いてマルクスやレーニンの思想に共鳴する若者が多く...
ユダヤ人

GHQが焚書処分した「ユダヤ」関連書物2 『新聞とユダヤ人』

今から五年前に「ユダヤ」関連のGHQ焚書のリストとともに、筈見一郎著『ユダヤ禍の世界』の一部を紹介させていただいたが、当時は「国立国会図書館デジタルコレクション」の「送信サービス」が開始されておらず、ネットで読むことがかなわなかったのだが、...
戦争と共産主義

昭和初期に多くの若者が左翼思想に共鳴したのはなぜか

前回記事で、小学校から大学まで多くの赤化教員が潜り込んで生徒に左翼思想が拡げられたことなどを書いた。 では、コミンテルンが日本共産党に指令した赤化工作が、実際のところ当時の生徒たちにどの程度の影響を与えたのであろうか。当時の新聞を調べると、...
文学・記録

GHQが焚書処分した紀行・旅行記 『黄塵 : 紀行随筆集』、『アメリカ旅行その日その日』

紀行と旅行記はいずれも旅行に関する記録であるが、紀行は文化や歴史についての情報提供が中心で、旅行記というと個人的な出来事や感想を書いたもので、文章の途中に写真や挿絵などがありそうなイメージがある。今回GHQ焚書リストの中から、本のタイトルか...
戦争と共産主義

ソ連・コミンテルンによる教育機関の日本赤化工作

前回は一九二八年(昭和三年)の七月から九月にかけてモスクワで第六回コミンテルン大会が開催され、七月には長春、奉天、鉄嶺、安東の日本軍に対して赤化宣伝文書が大量配布されたことが国民新聞に報じられていることを書いた。 しかしながら軍隊の赤化宣伝...
文学・記録

GHQが焚書処分した「風土記」「風物誌」 『北支風土記』『泰国風物詩』

GHQが焚書処分したリストの中から、本のタイトルに「風土(記)」あるいは「風物誌(詩)」を含むものを探してみたが全部で十点が引っかかった。 以前このブログで、支那事変以降に多くの小説家や画家が日本軍に従軍して戦場に向かい、多くの記録を残して...
滋賀

長浜から米原の古い社寺等を訪ねて 米原・長浜旅行その2

米原市の湯谷神社を参拝したのち長浜市の須賀谷温泉(長浜市須賀谷町36)で一泊し、長浜市の主な観光地は数年前に長浜曳山祭りを見た際に訪問していたので、二日目は長浜市から米原市に向かって、あまり知られていない古い寺社や博物館などを中心に巡ってき...
滋賀

新緑の季節に滋賀県米原市の歴史散策 米原・長浜旅行その1

最近は有名観光地は外人観光客が多すぎるので敬遠して、あまり有名でない地方の社寺巡りを楽しんでいるのだが、新緑の季節を迎えたタイミングで滋賀県の米原市や長浜市の古社寺巡りの旅程を立てて、初日は米原市内の寺社を巡って来た。徳源院徳源院 本堂 自...
戦争と共産主義

ソ連・コミンテルンによる初期の日本赤化工作

「赤化せっか」という言葉は今ではほとんど死語になってしまったが、共産主義的な思想や機構を広めていくことを意味している。戦後に出版された本やマスコミの解説などで触れられることはほとんどないが、わが国では大正期の終わりから昭和初期にかけて共産主...
文学・記録

本のタイトルに「日記」「日誌」を含むGHQ焚書 『戦影日記』『僕らの戦争日記』

GHQ焚書リストから「日記」をキーワードにして絞り込むと二十点が引っかかり、「日誌」では十三点がひっかかった。「日記」の多くは自らの戦争体験を綴ったものだが、中には満州や支那の旅行日記もあれば、タイトルは「日記」でも小説に分類すべき作品も存...
文明開化とその裏面

わが国で最初に石油を製造した石坂周造

わが国の石油消費量のほとんどは中東などから輸入されているが、わずかながらわが国でも秋田県や新潟県を中心に石油の生産が行われており、国内生産量は2022年で41万キロリットルで国内消費量の0.3%程度で、1年のうちわずか一日分程度が自給できて...
文学・記録

本のタイトルに「詩」を含むGHQ焚書 『遠征と詩歌』『われら戦う:ナチスドイツ青年詩集』

GHQ焚書リストの中から、本のタイトルに「詩」を含む本を絞り込むと、「詩集」が多いことは当然であるが、自らの戦争体験を綴った日本兵士の作品もあれば、ドイツ兵の詩集や、幕末の志士の詠んだ漢詩を集めて評釈している本、タイ国の風物詩など様々である...
文明開化とその裏面

政府が欧風化を推進した文明開化の時代に、国産品を奨励した僧侶・佐田介石

技術進歩の激しい時代には、新技術をいち早く導入した者が、多くの人々の仕事を奪い取って失業させることになる。それはある程度やむを得ないものではあるのだが、その変化が激しすぎると各地で内乱が起こるなどして社会が不安定になりかねない。 教科書など...
文学・記録

本のタイトルに「歌」を含むGHQ焚書 『短歌戦記』『民族解放の歌』

GHQ焚書リストから、タイトルに「歌」を含むものを絞ってみると、多くが短歌集で、中には兵士が詠んだ秀逸な作品を集めて解説している本もあれば、軍歌を収録した本もあり、南方民族の歌の歌詞を訳して紹介している本もある。またアジアが欧米に侵略され、...