ネットで楽しめる江戸時代の名所図会、地誌など

　江戸時代の安政九年(1780年)に秋里籬島著・竹原春朝斎画の『都名所図会』（6巻11冊）が出版され、その後諸国の名所旧跡・景勝地の由緒来歴などを記し、写実的な風景画を多数添えた『名所図会』が相次いで出版されている。今日の旅行案内書のような本だと理解すればわかりやすく、名所の絵を見るだけでも結構楽しめる。

　名所図会は寛政年間から文化年間初期と天保年間以降に数多く出版されていて、その多くが大正期、昭和初期に復刊されていて、国立国会図書館デジタルコレクションでネット公開されている。復刊されていないものも、ネットで公開されているものがあるので、興味のある方は覗いていただければと思う。基本はモノクロ画像だが、歌川広重の『五十三次名所図会』『名所江戸百景』はカラー画像を楽しむ事が出来る。

　今の観光地が昔はどのように描かれていたかを知ることで、旅行が楽しくなること請け合いである。なかには明治初期の廃仏毀釈で廃寺となった寺や、神仏分離で境内の風景が様変わりした社寺などもあり、江戸時代の境内の絵と比較してみるのも楽しい。

　国立国会図書館デジタルコレクションで公開されている133点の名所図会や地誌などをリスト化してみた。

国立国会図書館でネット公開されていない名所図会の一部は、早稲田大学古典籍総合データベースで公開されている。

　国際日本文化研究センターの「平安京京都名所図会データベース」にも、「都名所図会」「拾遺都名所図会」などがネット公開されている。このデータベースの良さは、五十音別の検索が可能で、目的の場所がその何巻に記されているかを知らなくても、記事や図絵を容易に探す事が出来、また読み方がわからなくても翻刻文があるので誰でも読む事が出来る。

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　前ブログ(『しばやんの日々』)で書き溜めてきたテーマをもとに、2019年の4月に初めての著書である『大航海時代にわが国が西洋の植民地にならなかったのはなぜか』を出版しました。

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