第二次世界大戦でわが国はイギリス、アメリカ、中華民国、ソ連などと戦ったのだが、わが国が同盟を組んだドイツ、イタリア等を枢軸国と呼び、日本、ドイツ、イタリア等と敵対した国々を連合国と呼んでいた。
第二次世界大戦で「連合国」であった国々と、連合国に関するGHQ焚書
連合国は「連合国共同宣言」に署名した国々で、1942年1月1日の時点で二十六ヶ国
アメリカ合衆国、イギリス、ソビエト連邦、中国、オーストラリア、ベルギー、カナダ、コスタリカ、キューバ、チェコスロバキア、ドミニカ共和国、エルサルバドル、ギリシャ、グアテマラ、ハイチ、ホンジュラス、インド、ルクセンブルク、オランダ、ニュージーランド、ニカラグア、ノルウェー、パナマ、ポーランド、南アフリカ連邦、ユーゴスラビア
その後に署名した国が二十一ヶ国
メキシコ、フィリピン、エチオピア、イラク、ブラジル、ボリビア、イラン、コロンビア、リベリア、フランス、エクアドル、ペルー、チリ、パラグアイ、ベネズエラ、ウルグアイ、トルコ、エジプト、サウジアラビア、シリア、レバノン
で、全部で四十七ヶ国あった。
フランスとオランダはそれぞれ東南アジアに植民地を持っており、それぞれ「仏領インドシナ」、「蘭領東インド」と称し、略して「仏印」、「蘭印」と呼んでいた。
仏領インドシナは現在のベトナム、ラオス、カンボジア、中国広東省湛江市にあたり、蘭領東インドは現在のインドネシア共和国とマレーシアのマラッカ州にあたるという。
これまで連合国関連では、イギリス及びイギリス植民地、アメリカ、中華民国、ソ連に関するGHQ焚書リストを紹介させていただいた。
今回はフランス、オランダなど、上記のリストから洩れている連合国の国名や地名、人名などが本のタイトルに含まれるGHQ焚書をリストアップしてみたのだが、GHQ焚書の全点数は重複を除くと7100点程度なので、連合国に関するGHQ焚書が非常に多いことが分かっていただけると思う。
もっとも当時は欧米を除く世界のほとんどの国が欧米列強の植民地であったので、本のタイトルの中に「アジア」「アフリカ」「太平洋」「南洋」を含む書籍を抽出しても、大半が欧米列強の世界支配に関わる記述を含む本になる。このリストはいずれ紹介させていただくことにするが、このような内容の本をGHQが大量に焚書処分したということは、欧米列強がどのような植民地統治を行ってきたか、戦争や革命が起きた背景など、戦後の日本人に真実をあまり知られたくなかったことが見えて来る。
もしGHQが彼らにとって都合の悪い本を処分せず、戦後の日本人がこれらの本を自由に読める状態であったとすれば、いわゆる「自虐史観」で日本人を洗脳することは不可能であったに違いないと考えている。私自身が「自虐史観」の洗脳が解けたのは社会人になってからだが、それまで随分多くの貴重な時間をロスして来たと思う。出来れば若い人に、GHQ焚書などに親しんでもらえたらと思う。
今回リストアップした書籍の中で、これまでこのブログで紹介させていただいたのは以下のとおりである。
フランス、オランダ等第二次大戦で連合国であった国に関するGHQ焚書リスト
GHQ焚書リストの中で、イギリス、アメリカ、中国、ソ連(ロシア)とその植民地以外で、第二次世界大戦時「連合国」に属していた国の国名、都市名、人名などが本やパンフレットのタイトルに含まれるものを抽出してみた。
タイトル | 著者・編者 | 出版社 | 分類 | 国立国会図書館デジタルコレクションURL 〇:ネット公開 △:送信サービス手続き要 ×:国立国会図書館限定公開 |
出版年 | 備考 |
伊エ問題とエチオピア事情 | エチオピア問題懇談会編 | 黒龍会出版部 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1232296 | 昭和10 | |
イギリスの魔手ノルウェーに及ぶ | 独逸国外務省 編 | 独逸国大使館 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1267846 | 昭和15 | |
英仏蘇、終に滅亡か | 近藤源吉 | 日本精神社 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1457475 | 昭和13 | |
英国の南阿侵略 | ヘルムート・キルヒナー 富樫長英 訳 | 日独文化出版局 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1061509 | 昭和18 | |
エチオピア皇帝とムッソリーニ | 永松浅造 | 森田書房 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1099478 | 昭和10 | |
欧州大戦に於ける 仏軍自動車の作戦輸送 |
大谷清磨 | 菊池屋書店 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1230287 | 昭和11 | |
海南島より仏印 | 井出浅亀 | 皇国青年教育協会 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1877993 | 昭和16 | |
各國統制經濟に關する調査 第五卷 フランスの統制經濟 |
東京商工会議所 | 東京商工会議所 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1446287 | 昭和12 | |
旧蘭領ボルネオ | 木村義吉 | 朝日新聞社 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1044171 | 昭和17 | 朝日時局新輯 第28 |
甦生仏印の全貌 | 金子鷹之助 | 愛国新聞社出版部 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1683360 | 昭和16 | 大東亜共栄圏叢書第一編 |
刻下の南太平洋 : 日蘭会商の経過と其経済的再吟味 |
辻森民三 | 開南同盟本部 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1276397 | 昭和10 | |
最近私の見て来た蘭印 | 吉屋信子 | 主婦の友社 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1130917 | 昭和16 | |
世界大戦に於ける仏独両軍 戦術思想の変遷 |
リュッカ 廣良一 訳 |
偕行社 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1149308 | 昭和8 | |
泰国、仏印と日本人 | 福中又次 | 婦女界社 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1877531 | 昭和16 | |
大東亜共栄圏読本 仏印の話 | 芹川信久 | 西台塾出版部 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1044117 | 昭和17 | |
泰、仏印飛びある記 | 金田信儀 | 善隣社 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1066945 | 昭和17 | |
注目すべき南阿と東阿 | 今井忠直 | 文明協会 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1179528 | 昭和4 | 文明協会ライブラリ 第19 |
独仏、伊仏休戦協約全貌 | 片倉藤次郎 訳 | 朝日書房 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1686851 | 昭和15 | |
独仏関係 | 鈴木啓介 | アルス | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1044717 | 昭和16 | ナチス叢書 ; 15 |
トルコをめぐる国際情勢 | 武富敏彦 | 全国大学教授連盟 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1024374 | 昭和16 | 全国大学教授聯盟パンフレット |
南方の将来性 台湾と蘭印を語る | 大阪毎日新聞社 編 | 大阪毎日新聞社 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1222230 | 昭和15 | |
日英米仏伊軍艦集. 1935年版 | 海軍研究社 編 | 海軍研究社 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1109500 | 昭和10 | |
日蘭会商を中心として観たる 日蘭印貿易の現状 |
寺尾 進 | 南方経済調査会 | 国立国会図書館に蔵書なし あるいはデジタル化未済 |
昭和11 | ||
白阿主義南阿連邦 | 上原 蕃 | 大日本雄弁会講談社 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1044348 | 昭和17 | |
パナマ運河 | 茂野幽考 | 新興亜社 | 国立国会図書館に蔵書なし あるいはデジタル化未済 |
昭和17 | ||
パナマ及びパナマ運河 | 天野芳太郎 | 朝日新聞社 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1099113 | 昭和18 | |
パナマの弱点 | 茂野幽考 | 霞ヶ関書房 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1267394 | 昭和17 | |
晴れ渡る仏印 | 森 三千代 | 室戸書房 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1044109 | 昭和17 | |
東印度1、旧蘭印 | 飯本信之 佐藤弘 編 | ダイヤモンド社 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1875566 | 昭和17 | 南洋地理大系5 |
仏印案内 | 南洋協会 編 | 目黒書店 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1044105 | 昭和17 | |
仏印概要 | 秋保一郎 | 海洋文化社 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1044096 | 昭和17 | 太平洋叢書 |
仏印研究 : 資源の王国と安南帝国 | 井出浅量 | 皇国青年教育協会 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1877752 | 昭和16 | |
仏印事情 | スメラ民文庫編輯部 編 | 世界創造社 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1111454 | 昭和16 | スメラ民文庫 |
仏印事情 | 田沢丈夫 | 羽田書店 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1278606 | 昭和15 | |
仏印縦走記 | 中野 実 | 大日本雄弁会講談社 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1052048 | 昭和15 | |
仏印進駐記 | 大屋久寿夫 | 興亜書房 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1884704 | 昭和16 | |
仏印の鉱産資源 | 渡辺源一郎 | 国際日本協会 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1060152 | 昭和17 | |
仏印の住民と習俗 | 山川寿一 | 偕成社 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1460169 | 昭和17 | |
仏印の生態 | 水谷乙吉 | 岡倉書房 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1044106 | 昭和17 | 新東亜風土記叢書 ; 8 |
仏印の農林資源 | 農林省 南方資源調査室 編 |
週刊産業社 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1719165 | 昭和17 | |
仏印の農業経済 | 森 徳久 | 東洋経済新報社 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1718675 | 昭和18 | |
仏印への途 | 小松 清 | 六興会出版社 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1044102 | 昭和16 | |
仏領印度支那篇 | 東亜経済調査局 編 | 東亜経済調査局 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1440286 | 昭和16 | 南洋叢書. 第2巻 |
仏領印度支那概観 | 日本印度支那協会 | 日本印度支那協会 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1878204 | 昭和15 | |
仏領印度支那事情 | 博文館 編 | 博文館 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1263723 | 昭和15 | 博文館時局叢書 ; 第4輯 |
仏領印度支那の幣制と金融事情 | 東亜研究所 | 東亜研究所 | 国立国会図書館に蔵書なし あるいはデジタル化未済 |
昭和17 | 東亜研究所資料丁第31号C | |
仏蘭西植民地 | カルル・ヘーネル 岡崎清記 訳 |
岡倉書房 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1265215 | 昭和17 | 岡倉選書 ; 6 |
フランス制圧六週間 | 真木昌雄 訳 | 第一公論社 | 国立国会図書館に蔵書なし あるいはデジタル化未済 |
昭和17 | ||
ペタン元帥はかく考へる : 停戦後に於ける佛蘭西の輪郭 |
岡田演之 訳 | 三学書房 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1044801 | 昭和16 | |
ペルシャ湾 | 磯田蓉工 | 湯川弘文社 | 国立国会図書館に蔵書なし あるいはデジタル化未済 |
昭和19 | ||
波蘭問題に対する世界の輿論 | 欧州事情研究会 編 | ニッポン・プレス | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1687619 | 昭和14 | |
マレー蘭印紀行 | 金子光晴 | 山雅房 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1687780 | 昭和15 | 中公文庫版、Kindle版あり |
ラオスの旅:仏印随想 | 中村義男 | 山根書房 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1044110 | 昭和19 | |
蘭印、英印、仏印 | 井出諦一郎 | 三省堂 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1267123 | 昭和17 | |
蘭印現状読本 | 石沢豊 | 新潮社 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1044168 | 昭和16 | |
蘭印事情 | 小笠原長丕 | 羽田書店 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1278740 | 昭和15 | |
蘭印侵略史 | デ・クラーク | 報知新聞南方調査会 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/3440258 | 昭和15 | |
蘭印生活二十年 | 和田民治 | 講談社 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1267140 | 昭和16 | |
蘭印探訪記 | 大毎、東日映画部 | 東亜書房 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1683784 | 昭和16 | 文化写真叢書 1 |
蘭印統計書. 1940年版 | 蘭印経済部 中央統計局 |
国際日本協会 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1903571 | 昭和17 | |
蘭印読本 | 斎藤武治 編 | 誠美書閣 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1275889 | 昭和16 | |
蘭印と日本 | 松本忠雄 | ダイヤモンド社 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1683930 | 昭和15 | |
蘭印の資本と民族経済 | 浜田恒一 | ダイヤモンド社 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1276280 | 昭和16 | |
蘭印の重要性とは | 佐藤 茂 | 森山東栄堂 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1096993 | 昭和16 | |
蘭印の石油資源 | 神原 泰 | 朝日新聞社 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1060413 | 昭和17 | 朝日時局新輯 19 |
蘭印の設営 | 遠藤正 | 湯川弘文社 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1044164 | 昭和17 | |
蘭印の知識 | 朝倉純孝 | 松山房 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1042529 | 昭和17 | |
蘭印の土地制度 | 我妻 栄 | 東亜研究所 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1716584 | 昭和18 | 臨時南方調査資料 ; 第5輯 |
蘭印は動く | 加藤鐐五郎 | 新愛知新聞社 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1031656 | 昭和16 | |
蘭印風物誌 | 小津さちを | 刀江書院 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1048654 | 昭和15 | |
蘭印・仏印史 | 大江満雄 | 鶴書房 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1042545 | 昭和18 | |
蘭印、仏印の近状 前編 | 神戸市産業研究所編 | 神戸市産業研究所 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1071601 | 昭和15 | 産業講座資料第21輯 |
蘭印を解剖する | 石田重忠 | 学芸社 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1903153 | 昭和16 | |
蘭領印度 | 別枝篤彦 | 白揚社 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1045039 | 昭和16 | 世界地理政治大系4 |
蘭領印度事情 | 博文館編輯局 編 | 博文館 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1263725 | 昭和15 | 博文館時局叢書 ; 第3輯 |
蘭領印度叢書. 上巻 | 蘭印事情講習会 編 | 愛国新聞社出版部 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1160110 | 昭和15 | |
蘭領印度石油事情に就て | 山田不二 | 山田不二 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1054731 | 昭和15 | |
蘭領印度農業政策史 | 関 嘉彦 | 中央公論社 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1716964 | 昭和16 | 太平洋問題研究叢書 |
蘭領ニューギニア買収案 | 松江春次 | 松江春次 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1711880 | 昭和9 | |
蘭領東印度 | I.レーベル | 岡倉書房 | △ | https://dl.ndl.go.jp/pid/1044950 | 昭和16 | |
両大戦間に於ける 独・仏・英の社会政策 |
ドイツ労働戦線 労働科学研究所 編 |
世界経済調査会 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1062018 | 昭和17 | |
列強の動向を視る 英・ソ連・仏の用意 | 芦田 均 | 日本文化中央連盟 | 〇 | https://dl.ndl.go.jp/pid/1094213 | 昭和13 | 国民自覚運動パンフレツト |
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