前回に引き続き、神戸大学経済経営研究所の新聞記事文庫から、ユダヤ問題についての記事を紹介したい。
第一次世界大戦とユダヤ人
戦後の通史などでは、第一次世界大戦にユダヤ勢力が関与したことは一切触れられることがないのだが、戦前の新聞には、その点について明確に指摘されている記事がある。
戦後の教科書や通史には、第一次世界大戦の原因について、サラエボでオーストリアのフランツ・フェルディナント大公がセルビアの青年に暗殺された(サラエボ事件)ことがきっかけとなって、オーストリアがセルビアに宣戦布告し、その後ヨーロッパ列強が参戦したように記述されている。しかし、戦後の通説とは大きく異なる解説が、戦前の新聞には書かれていることを紹介したい。
上の画像は、昭和16年12月に満州日日新聞に連載されたユダヤ問題についての解説記事だが、連載の三回目に長谷川泰造は、第一次世界大戦の原因についてこう述べている。
長谷川 近世史を繙(ひもと)いて見ると、世界大戦の原因は六月二十八日にサラエボで墺国(オーストリア)の皇太子が一セルビア青年のために狙撃されたことが原因であったかのように書かれておるが、私どもはそれに対して別個な考えを持っておる、特にこれは私どもがそういう意見を創作したのではなくして種々な資料があって、それに拠る世界大戦というものは、六月二十八日のサラエボ事件があった既に二週間も前において決定されておる、それからもう一つ遡ると、一九一二年の九月十五日に発行されたフランスにある「国際秘密結社評論」の中にあるスイス人のフリーメーソンの言葉としてオーストリーの皇太子が殺されると、未だ皇位に上らない前に殺されるということを予言した記事があるのである。これから見てもオーストリー皇太子フェルヂナンド太公を暗殺しようという計画はその以前からあったものであって、しかもこれがユダヤ人によって計画されておる、あるいはフリーメーソンの関係者に依って計画されておるということは明らかに分るのであります、このフェルヂナンド太公を射殺した下手人はユダヤの青年でブリンチーブといい、これはフランスのフリメーソンの結社であるグラン・トリヤンから武器その他を受けて太公殿下を射殺する当日はやはり同じようにサラエボにあるフリーメーソン結社で御飯を食べて出かけたのであるということである。
それから経済上のことからいうと、これは世界大戦が終ってから大分経って発表されたものであるけれど、シッソンという人が出したシッソン・レポートというものがある、この中には世界大戦の原因はオーストリー皇太子暗殺ではない、先程申したように、その二週間以前にこれが決定しておるのである、その二週間以前にはドイツ皇帝は全ドイツの工場に、あるいは会社に向って戦時動員令を降しておる。それから見ても我々が普通に考えておるサラエボ事件というものはヨーロッパ大戦の原因ではなかった。
満州日日新聞 昭和16年12月2日 神戸大学経済経営研究所 新聞記事文庫
シッソンはそれに対して別個な考えを持っておる、一九一三年の終りにアメリカでは連邦準備銀行令というものが布かれてれに依ってユダヤ人がアメリカの財界を完全に支配する仕組が出来たのであるそれと同時に連邦準備銀行を通してドイツにある金融界を支配することが出来るようになった。それから又イギリスにある銀行界をも支配することが出来るようになった。謂わば世界大戦の財政を彼等の手でどうにでもなるような体制がこの時に出来上ったのであってその上でこの大戦が始まったのである、これは世界大戦の原因として非常に面白い観方ではないかと思う。
フリーメーソンがオーストリー皇太子フェルヂナンド太公を暗殺したことは、戦前のいくつかの書物で確認することができる。詳細に書かれている本を紹介すると、ドクトル・ウイヒテル 著『フリーメーソンと世界革命』に、この計画がフランスのフリーメーソンによって立案され、暗殺者の一部もフリーメーソン結社員であったことが証拠資料とともに記されている。
米国で「排日」を仕掛けたのはユダヤ人だった
次に、アメリカにおける排日運動について長谷川氏が述べているところを紹介しよう。これもユダヤ勢力が仕掛けたものだという。
長谷川
・・・それからもう一つ考えなくちゃならないのは日露戦争が済むと同時にアメリカにおいては排日運動が起った、実際においてこの排日ということが何処から起って来たかというと、ユダヤ人から起って来た。その点はフオードの書物なんかにも現われておるが、アメリカにおけるユダヤ人の団体あるいはユダヤ人を保護する団体、そういうものは全部排日業を兼ねておった。そういうことからも分るのではないかと思う。
即ち日露戦争に日本を援助したのはただロシアを討たんがためであった。ロシアを討った後はすぐ排日の傾向が出て来るのでユダヤ人は決して最初から日本に対しては好意を持っていなかったということも言い得られるだろうと思う。本社
日露戦争のお話で、大体こっちがユダヤを利用して金を借りてロシヤを討ったが、あに図らんやユダヤ人からいえば金を貸してやって、高い利子を取上げて、そうしてその上に日本の武力を行使してロシヤを討ったという結果になったわけですが、日本としては重要な満洲を確保し得たということになったのですね、ユダヤの方から言わせると日本の武力を行使させてロシヤを討ったという。要するに利用したという気持でいるのでしょうが。長谷川
同上 (十一)
そういうことになる。
先程もお話があったが、ハリマンがはるばる日本にやって来て、満洲にも渡り、満鉄を横取りしようというような計画を立てた。僅かの端金でそれを売渡すような契約までした。その時の彼の意図からいって満洲はどうせ彼等のものになる。日本が戦争によって満洲の権利を奪ったところでどうせ経営困難である。当時は戦後の財政難の時であるから、あれを売渡さなければならぬというようなことも見込んでいたから……
対立軸を作って被支配者の分断をはかり、支配を容易にする手法を「分割統治」とか「分断工作」ともいうが、アメリカの排日運動はユダヤ勢力が仕掛けた分断工作であったという。そしてわが国は、今も国内外に「反日主義者」が跋扈し、様々な思想で国民をバラバラにされ、「分断工作」がかけられたままの状態であるとの認識を持つべきではないだろうか。
最近よく用いられる「ディープステート(DS)」とほぼ同義の「地底政府」
次の記事は昭和16年6月の報知新聞の連載記事だが、この見出しに出てくる「地底政府」という言葉は、今日よく使われるようになった「デーブステート(DS)」「国際金融資本」などとほぼ同義で用いられていることが記事を読むとわかる。
今日のわが国の既存マスコミでは、このような解説がなされることは皆無と言って良いのだが、八十一年前の新聞に連載された記事の内容に驚く方が多いのではないだろうか。
世論が白聖館(ホワイトハウス)を支配し、与論が政治的権力に先駆するとまでいわれた世論の国アメリカ——その民主主義の牙城アメリカが今や一億三千万国民の世論を”頬かぶり”して、参戦の無限軌道を猪突驀進しようとしている。国民がストップと手を挙げているのに、運転手ルーズヴェルトは赤信号を無視して遮二無二参戦の交叉点を渡ろうとしているのだ。
報知新聞 昭和16年6月23日 神戸大学経済経営研究所 新聞記事文庫
冷静な与論を踏みにじってまでアメリカは何故”参戦”の危い橋を渡ろうとするのか。アメリカの意志を歪め、アメリカの世論を去勢するものは誰か? この疑問符をあぶり出しにかけると『参戦を煽るものユダヤ地底政府』という文字が大きく浮び上って来る。
ニューヨークがジュー*ヨークと呼ばれ、ニューディールがジューディールと皮肉られ、ニュースペーパーがジュースペーパーといわれるくらいジュー即ちユダヤ勢力が浸潤し、ユダヤの資金力によって金しばりにされているアメリカである。
*ジュー(Jew):ユダヤ人
二年前の米大統領選挙はおかしなことだらけであったが、ルーズベルトが三選を目指した選挙もおかしな選挙であった。この選挙で、ユダヤ勢力はアメリカを参戦させ、ヒットラーのドイツを叩き潰し、世界にみなぎる反ユダヤ思想を撲滅させるために莫大な資金を投入した。
しかし一億三千万のアメリカ国民を馬車馬のように参戦街道へ駆りたてることは容易な業ではない。そこで書卸されたのが一九四〇年の大統領選挙戦の”からくり芝居”であった。ユダヤ財閥の秘蔵っ子ウイルキーを”さくら”にこれも同じくユダヤ黄金力で金縛りにしたルーズヴェルトを花形役者に仕立てて演じられた世紀の”八百長芝居”。ウイルキーが当選してもル大統領が三選してもアメリカを参戦へ引きずって行くようにとの手形で、ユダヤ財閥から巨額の選挙運動費が両派にバラまかれたこと勿論である。しかしユダヤの支配力はあらかじめルーズヴェルトの確定票を握っていてル大統領の三選即参戦を目標に、ウイルキーはあくまで”さくら”、”道化役者”として筋書を進行させていたのだ。なぜならウイルキーよりもルーズヴェルトの方が参戦の与論を引ずって行くのにたくましい迫力を持っているからである。
ユダヤ財閥の脚色、演出に成る”大統領選挙戦劇”はこうして国際舞台に上演されたのである。しかしこれは楽屋裏のことであって、表面は巧妙にカムフラージュされ、ウイルキーとルーズヴェルトの鎬を削る舌戦、文書戦が展開されていった。
ルーズヴェルトが徹頭徹尾援英を強調したのに対し、ウイルキーは戦争の圏外に止まることが合衆国の義務であると高らかに呼号し、米国民及び世界の眼を巧妙にまどわしつつ”さくら”の役割を果した。その間にユダヤの掌握する新聞、ラジオ、映画は盛んに参戦熱をあおりつつルーズヴェルトの三選即参戦へと与論をマス・プロダクションしていたのである。当時の日本あたりでもウイルキーが当選すればアメリカの参戦を阻止することが出来るからと「ウイルキー優勢? 」「 ウイルキー危し! 」の外電に一喜一憂した人々も少くなかったようだが、これなど笑止の沙汰だ。選挙の結果は筋書通りル大統領の三選となってユダヤ財閥の威力を遺憾なく誇示して終幕となった。
「アメリカの地底政府 (1)」
その後ウィルキーは、仇敵ルーズヴェルトの親書を携えて英国支援の使者としてロンドンに渡ったのだが、この費用は全部ウォール街から支出されたという。彼はゲルマン民族の血が流れていたが、ユダヤ金融資本家の庇護を受けて今日の地位を築いた人物であり、またルーズヴェルトは自分の祖先がユダヤ人であることを公言していたという。いずれの候補も、ユダヤ勢力の手駒であったのである。
歴代米大統領とユダヤ勢力との関係
このようにして当選したルーズヴェルト大統領は、ユダヤ勢力の望み通りに第二次大戦に参戦したのだが、そもそもアメリカの大統領は初代のワシントン以来、歴代大統領の大部分はユダヤ勢力に担がれた人物であり、かつ秘密結社フリーメーソンのメンバーであったという。
先ず挙げただけでもジャクソン、ボルク、ブカナン、ジョンソン、ガーフィールド、マッキンレイ、セオドル・ルーズヴェルト、タフト、ジェファーソン、モンロー、ハーヂング、ウイルソンと十指にあまる大統領がフリーメーソンの結社員だと言われ、また結社員ならざるものは大統領となる資格がないとまで言われている。
現に反ユダヤ的な色彩をもっていたクーリッヂ大統領はその反ユダヤ的な言動が祟って怪死を遂げ、いまだにその死因は分らないが、おそらくユダヤの魔の手にかかったものと信じられている。一方第一次戦の大立物ウイルソン大統領はユダヤの伏魔殿ともいうべき国際連盟をつくったのを初めユダヤに貢献したお陰で、ブリンストン大学総長時代の彼の桃色事件はついに新聞種にならずに済んだといわれる。その闇取引の陰には米国軍需委員長で大戦中アメリカの経済界を掌握していたユダヤ人バーナード・バラックの奔走が大いに与かって力があったということで、これによっても歴代大統領の陰に糸を引くユダヤ地底政府の威力が思いやられる。
白聖館(ホワイトハウス)現在の主ルーズヴェルト大統領も今から三十年前の一千九百十一年十一月二十八日にニューヨークのホーランド・ロッジ第八号結社でフリーメーソンに加盟し、その後一千九百二十九年にはアルバニーで同結社の第三十二級を授けられたということである(フリーメーソン結社の最上級は三十二級である)。またル大統領の愛息二人も、つい最近フリーメーソン秘密結社に加盟したと伝えられている。
「アメリカの地底政府 (3)」
フリーメーソンが掲げるモットーは「人道主義」「自由平等」「博愛」ともっともらしいが、これは完全な羊頭狗肉であって、同結社の目的とするところは無神論的な世界共和国の建設のために革命を起こすことと言われている。
第二次世界大戦とフリーメーソン
フリーメーソンが第一次大戦を仕掛けたことは冒頭で述べたが、第二次大戦も仕掛けようとしていたという。フリーメーソンを警戒して、結社を禁止している国も存在したようだが、その効果はなかったようである。
ドイツ、イタリアではフリーメーソンはユダヤ地底政府の一翼を形成するものであると喝破してつとに結社を禁止。またポルトガル、スペイン、ルーマニア、ブルガリア、トルコ等の諸国でもこれに習っている。とにかくユダヤとフリーメーソンとは楯の両面であって、ユダヤの陰謀とフリーメーソンの策謀とは常に影の形に添う如く連れ添うことを忘れてはならない。
第一次世界大戦がユダヤ人によって計画され、ユダヤ人によって遂行されたことはあまりに有名であるが、その第一次大戦を点火した彼のサラエボの一青年こそは実にフリーメーソン結社員であった。
それでは今次大戦にけるフリーメーソンの役割はどうか。世界をおおう硝煙と鉄火の陰に仕掛けられた時計爆弾、フリーメーソン結社の陰謀のあることを忘れてはならない。ここにおいてアメリカ参戦の性格が初めて明らかにされるのだ。
試みに世界の地図を枢軸国と連合国の二色に分けて見るがよい。そしてアメリカの援助のもとに抗戦を続けるイギリスと、重慶政権の元首並に独裁者が誰であるかを想起して貰いたい。
イギリス皇帝ジョージ六世陛下ならびに蒋介石こそは、アメリカ大統領ルーズヴェルトと共に実にフリーメーソン結社員なのである。ジョージ六世陛下は今から二十二年前の十二月三日にロンドンでフリーメーソンに加盟され、結社番号二千六百十三号を持っておられる。蒋介石に至っては宋子文、宋美齢などの宋家一門とともに挙げてフリーメーソンの有力なメンバーであり、ユダヤ財閥と結社して軍政権下の人民を絞り上げている。ユダヤ国際金融資本にとって重慶政権は彼等の支那出張所であり、蒋介石は実にジュー介石なのである。一昨年の夏イギリス皇帝がカナダ訪問のお席を以てワシントンに赴かれ、ルーズヴェルトと会見、また最近ルーズヴェルトの子息(前述の通りフリーメーソンに加盟している)が重慶を訪問して大歓迎を受けたことは何を物語るか。フリーメーソン結社には、一旦結社に加盟した以上は結社員は互に兄弟の関係を結んで扶け合い、一方の兄弟から援助を乞われた場合は万難を排しても扶け合うという仁義がある。
「アメリカの地底政府 (3)」
報知新聞のこの連載記事はまだまだ続くのだが、興味のある方は是非続きを読んだ頂ければと思う。
今もいまもフリーメーソンの活動が世界で続けられているかどうかは、読者の皆様の判断に委ねるしかないが、戦前に於いては多くの日本人がこの秘密結社の動きに注目し、彼らの陰謀工作活動に警戒していたという事実は知るべきだと思う。
昭和10年代のユダヤ問題関連記事
他にもユダヤ問題に関する新聞記事は多数あるが、一部を紹介したい。
・「ユダヤ人問題の現実 (上・下)」報知新聞 昭和16.1.29 新聞記事文庫 人種問題(3-041)
英国エコノミスト誌調査によるユダヤ人問題の近状を解説。
・「世界経済を侵蝕する猶太財閥」日本工業新聞 昭和16.4.13 新聞記事文庫 人種問題(3-043)
支那で大稼ぎしたユダヤ財閥と、支那事変、西安事件の背後にで動いたフリーメーソン
・「国際秘密結社の傀儡米大統領の正体暴露」神戸新聞 昭和16.7.24 新聞記事文庫 軍事(国防)(52-026)
ドイツの新聞に、ルーズヴェルト米大統領が令息三名とともにフリーメーソン支部の会合に出席している写真が暴露された。
・「地球を蝕む悪魔」大阪毎日新聞 昭和17.6.29 新聞記事文庫 政治(63-047)
世界共和国”製造”へ飽くなき謀略の網と、一役買って踊る米大統領ルーズヴェルト。
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コメント
多くの記事が非常に勉強になります。
それにしても、昭和16年にはディープステイト論があったとは、必ずしも今のディープステイト論にくみしないが、この記事の発掘は興味深い。
探偵くどうしんいちさん、コメントありがとうございます。戦前の新聞論説についてはGHQは検閲していませんので、神戸大学の新聞記事文庫などで当時の論調がそのまま読めます。
ご自身で検索キーワードを入力することによって大量の記事を見つけることができます。あまりにたくさん引っかかったので、見出しで面白そうな記事だけを拾ったのですが、もっと探せばほかにも面白い記事が見つかるかもしれません。
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/sinbun/index.html