先日友人から「どうやって古い本の記事や古い新聞記事を見つけてくるのか」と聞かれたが、以前にも同じ質問をある方から聞かれたことがある。「図書館通いしておられるのか」と尋ねられたこともよくあるのだが、私の場合は殆んど自室に閉じこもって、専らパソコンを用いて情報収集している。ネット環境さえあれば誰でも簡単に出来ることなので、今回は自室で古い本を探す方法について記しておくことにしたい。
キーワードで読みたい本を絞り込む
図書館が近くにある環境の方は、図書館の書架からいろんな本を探すことが出来るが、比較的大きな図書館でも蔵書の数は限られているし、探しているような内容の書かれている本を見つけることは簡単なことではない。また分類別に並べられた本のタイトルだけでは、それぞれの本にどういう内容が書かれているかを知ることが困難で、目次を開いて関係のありそうな個所を実際に読まなければ確認が難しい。
わが国で蔵書数が一番多い図書館は国立国会図書館だが、この図書館では所蔵資料のデジタル化を推進しており、著作権が満了している本は原則ネット公開する方針をとっている。
「国立国会図書館デジタルコレクション」にはデジタル化されている図書が令和3年7月現在で99万点あるのだそうだが、そのうちネット公開されているのは35.6万点だという。
ネット公開されている本の中には、戦後GHQが焚書処分した本が2300点程度存在しているほか、今後二度と出版されることのないような歴史研究書や事典など貴重な本が数多く含まれている。
デジタルデータ化されているのは本のタイトル、著者名、出版社名だけでなく、大半の書籍については、目次もデータ化されているので、あるテーマで調べ物をしている時に、キーワードで検索することにより、探している本を一気に絞り込むことがきる。手順は以下の通りである。
①「国立国会図書館デジタルコレクション」ページにアクセス。
②検索ボックスに、調べたいキーワードを入力し(複数入力の場合は間にスペースを入れる)、検索ボタンをクリック(あるいはEnterキーを押す)。
例えば支那事変にユダヤ人がどうかかわったかを調べる際は、検索ボックスに「支那事変」、「ユダヤ」あるいは「猶太」と入力してネット公開されているものを調べると、
「支那事変」「ユダヤ」で、28点の図書
「支那事変」「猶太」で、36点の図書 がヒットする。
表示件数が多い場合は、キーワードを追加したり、図書に限定したり、あるいは「詳細検索」を用いて、出版年を絞るなどする。
探したい本のタイトルが判っている場合は、タイトルを検索ボックスに入力することで簡単に探すことが出来る。またある著者の作品を探したい場合は、著者名で検索すればよい。
但し、著作権保護期間中の著作や、著作権保護期間の満了の確認が取れていない本は原則としてネット公開されていない。また、国会図書館側のミスによりタイトル名などが誤って入力されていたりして、引っかからないことがたまに存在する。ヒューマンエラーがあるのはやむを得ないことだが、登録修正を依頼する仕組みがあれば良いのにと思う。
ネット公開されていない書籍は56万点あり、図書館向けデジタル化資料送信サービス参加図書館に行けば画像で読むことが可能となっている。さらに8万点の書籍については、国立国会図書館に行かなければ画像を読むことは出来ないという。デジタル化されているにもかかわらず、読まれないように制限をかけるのに疑問に感じるのは私ばかりではないだろう。デジタル化されているのであれば、もっと多くの人が読める仕組みにしなければ意味がないと思う。
③検索の結果表示されたリストの中から、本のタイトルや章の内容、著者などから判断して、読んでみたい本のいくつかをクリックして、実際に読んでみる。
表示されたリストには、ある章で支那事変を解説し、別の章でユダヤ人のことを述べているケースもあるので、まずは、同じ章の中に支那事変とユダヤ人が書かれている本から読めばよい。
章のデータが登録されている本は、検索で表示されたリストの目次の右端にある ⇒ ボタンを押すと該当の書籍の該当のページに移ることができる。
次のページに進む場合は、書籍の画像の右にある ▷ ボタンをクリックする。前のページに戻す場合は画像の左にある ◁ ボタンをクリックして読み進む。
章の内容が登録されていない本は、本の目次を探し、コマ番号をプルダウンで変更して、求めている記述がありそうな部分を探して読む。
特定のページをブログなどで紹介する場合
たとえば、ある本の中に面白い記述をみつけてそのページをブログなどで紹介したい場合に、そのページの画像のURLを作成したい時がある。上の画像は『支那事変とユダヤ民族』という本のp.30~31だが、このページのURLは
https://dl.ndl.go.jp/info:永続的識別子/コマ番号 となる。
永続的識別子は、書誌情報タブを押すと一番上に表示されている。
同じ本であれば 永続的識別子は 変更する必要はなく、他のページのURLを作る場合は、コマ番号だけを修正して打ち直せばよい。
ちなみに上の画像のURLは
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1455801/21 である。
国立国会図書館デジタルコレクションのネット公開本の転載ルール
デジタル化資料のうち、個々の画像の書誌情報の公開範囲の記載が「インターネット公開(保護期間満了)」となっているもの は、転載申し込みは不要。
公開範囲の記載が「インターネット公開(裁定)」や「インターネット公開(許諾)」となっている場合には、事前に転載依頼フォームからの申し込みが必要となる。
詳しくは下記URLを参照ください。
歴史に関する本は、新しい方がよいわけではない
自然科学や技術分野に関する本などは、著作権保護期間が満了したような古い本はあまり読む価値がなく、最新の研究論文を読むべきであることは言うまでもないところだが、文科系の学問分野や文学作品などは、新しい著作が良いとは限らない。
このブログで何度も書いてきたが、戦後GHQがそれまで流通していた七千点以上の著作を没収し廃棄処分してしまった。彼らが焚書にしたのは戦勝国にとって都合の悪いことが書かれた歴史書や戦記や思想書や文学作品、軍事関連書籍など多岐にわたるが、占領が終わった後は反日国である中韓を利用し、日本のマスコミや政治家などを操って、戦勝国にとって都合の悪い歴史叙述をタブー扱いにし、戦勝国にとって都合の良い歴史を日本人に定着させてきたのである。
戦後の日本人に刷り込まれた「自虐史観」を解くためには、タブーを打ち破って真実の歴史を知ることが必要になる。そのために読者の皆さんに、先入観抜きで、戦前・戦中の本を読んでみることをお勧めしたい。
GHQが焚書処分した本であってもなくても、戦前・戦中の本には、戦後の日本人に知らされてこなかった史実が満載である。このような史実が国民に広がっていけば、学生時代に学んできた歴史が、非常に偏った、おかしな内容であることに多くの人が気づくことになることは確実なのだが、それを阻んでいるのがNHKなどのメディアである。彼らには戦後の長きにわたり、「自虐史観」を国民に固定化させる役割を担わされ、偏った歴史観を今も垂れ流し続けているのではないのだろうか。
そもそも、今も全世界に向けて嘘を吐き続けている国が、過去の歴史についてだけは真実を述べていると信じ込まされていることが、おかしなことだと思う。
次回は新聞記事の探し方について書くこととしたい。
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